〜〜〜〜〜〜酒向猛医師、千島学説の立場から解説
稲田陽子
先月7日に、当hpで、独立行政法人理化学研究所がマウスES細胞
による人工網膜組織の三次元形成に成功したとするニュースを
流しましたが、これについての見解を「千島学説」に詳しい
酒向猛先生にお聞きし、コメントをいただきました。
このニュースをどのように読むべきか、
「隠された造血の秘密〜腸管造血説と幻の造血幹細胞」
(Eco・クリエイティブ刊)を著し、「千島学説」を支持されている
医師、医博の立場から、さて、どのような解説がなされるでしょう。
http://www.creative.co.jp/top/main3904.html
。。。。。。。。。。。。。。以下、酒向先生からのコメントです。
ES細胞(胚性幹細胞)から目の網膜の組織を形づくる細胞が
できたということです
が、これは千島先生が主張していた「あらゆる細胞が周囲の条件次第で
あらゆる細胞に変わる(赤血球と組織の可逆的分化説)」という学説を
証明しているわけです。ただし今のところ、赤血球から別の細胞が
できてくるという部分は証明されてはいません。
目の組織は一種の神経組織ですが、1999年にVescoviという学者が
「神経幹細胞が血液幹細胞に変化した」とう結果を雑誌サイエンスに
掲載しています。ですから、神経細胞は赤血球などの血液細胞に
変化することは証明されています。このVescoviの実験は放射線被曝マウス
の実験という異常な条件下で証明されたものですから、本当に
動物の体内でこのような細胞の変化が起きているかどうかはわかりませんが、
可能性は高いと思われます。
幹細胞の研究が進むにつれて千島先生の学説の正しさが、
逆に証明されつつあるというわけです。ただし千島学説をオカルトだ
トンデモだと批判していただいている熱心な方々を除いて、
ほとんどの学者は千島の千の字も御存じない方ばかりなので、
しばらくの間は千島学説が再評価されることは困難と思われます。
幹細胞の研究は再生医療方面への応用という面で期待され、
今回のES細胞から人工網膜組織ができたという理科学研究所の
研究結果もそのような面で注目されています。ただし、
これはあくまで試験管の中の結果です。
網膜の病気で視力を失った患者さんたちが、ES細胞からできた
人工網膜組織で視力を回復するという段階になるまでには
かなりの時間がかかると思われますし、そのような夢は実現しない
可能性もあります。ちょうど癌に効く化学物質が試験管の中での実
験で発見されても、それが癌の特効薬にはほとんどならないというのと
同じかもしれません。


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