人の言葉を鵜呑みにせず自分の頭で...

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 ずっと前から「言っておかなければならい」と思いながらも、

ついついそのままになってしまっていたことがあります。

 

それは、五木寛之・帯津良一対談集『養生問答』の中で、

帯津医師が語っている発言に関してです。

 

実は、この本のこと、ぼくは全く知りませんでした。

作家の五木寛之さんも、帯津医師も非常に知名度の高い人ですから、

その二人の『養生対談』ともなれば、当然多くの方に読まれます。

その意味で、この本の影響力には絶大なものがあるようです。

 

実際、たしか1ヶ月以上前だったと思いますが、

(つまり、この本が出版された直後のこと)、

ある方から、次のようにぼくに電話が入りました。

  稲田さん、知人に714Xを勧めたところ、

 知人が『養生問答』を読んで、

 だまされるところだったと、かんかんに怒っている。

 帯津医師の発言、どう思いますか?

 

これに対して、まだその本を読んでいなかったぼくは、

とりあえず簡単に、次のように答えておきました。

 

 帯津先生は、確かにガストン・ネサーンさんを訪ね、

 お土産に714Xをいただいて帰って治療に使ってみたらしいけれど、

 ネサーンさん宅に滞在した時間は二時間くらいだったらしいから、

 ほとんど714Xのこと、理解してなかったんじゃないのかなぁ。

 

 714X治療で大切なことは、ガンとは何かをしっかりと理解することで、

 それが理解できた上で使うなら、効果もかなり上がるのだと思う。

 しかし「ガンは恐い」というガン呪縛状態で使ってみても、

 714Xの真価はなかなか発揮できないのかもしれない。

 とにかく、その本を読んでみることにします。

 

電話の質問にそう答えたあと、さっそく『養生問答』を読んでみました。

するとその本の中で、帯津医師は次のように語っていました。

 

 十年くらい前ですか、714Xが評判になったとき、

 やってくれ、やってくれと、熱に浮かされたように患者さんが訴えてきました。

 (中略)あまりにも希望者が多いので、

 ついに踏み切って試してみることにしました。

 (中略:注射の仕方に関する発言)

 それで私は、1997年にカナダのケベックに行って、

 ガストン・ネサンに習うことにしました。

 習うといったって、どうってことないんです。

 ビデオができていましてね、彼からそれを借りて、

 モーテルでワインを飲みながら見て研究していたんです。

 それで、だんだんわかってきました。

 まあ、それだけのことなんですけれどね〈笑〉。

 

 日本に帰ってきたら、みんなやってくれ、やってくれということで始めたんですが、

 まあ、いっぱい患者さんが来たんです。

 当時の特効薬という意味での水準で、私自身も評価していましたからね。

 でも、たとえば丸山ワクチンよりも714Xのほうがいいということはなかった。

 どんな治療法でも、効く人は必ずいるんですけど、

 平均すると、特効薬というほどでもないということがはっきりと分かった。

 私のほうで、そういう認識を持ったものですから、

 おのずから患者さんも、サーッと潮が引くように来なくなったんですけれど、

 いまだにときどき、いますね。やってくれという人が。

 

帯津医師が714Xに関して語っていることは、以上ですべてです。

そして、この言葉を読んだ患者さんが「だまされるところだった」と、

かんかんに怒ってしまったというわけです。

 

帯津医師のこの発言に関して、いくつか気になるところがあります。

まず、帯津医師がネサーンさんから学ぼうとしたのは「注射の仕方」であって、

「ガンとは何か」「ソマチッドとは」「714Xとは」ではなかったということです。

 

これについては、2008年のセミナーでネサーンさんご自身が語ってくれました。

「帯津医師が来てくれたけれど、2時間くらいですぐ帰ってしまった」と。

 

わざわざ日本からカナダのケベック州にまで足を運びながら、

高々2時間程度の滞在で帰ってしまうとは、なんとももったいない気がします。

それもたぶん帯津医師が「714Xの注射の仕方」だけに関心を持っていたからでしょう。

というのも帯津医師は、多くのガン患者から「やってほしい」とせがまれたがゆえに、

重い足をケベックに向けたふしがその発言から読み取れます。

つまり『完全なる治癒』を読み、自発的に強く学びたいと思ったのではなかったのです。

 

ガストン・ネサーンが714Xの説明で強調していることは、

人間の免疫力の素晴らしさ、驚くべきパワーです。

それを引き出すのが714Xなんだと、ネサーンさんは熱っぽく語りました。

しかも「免疫力」は物質的な条件のみならず、

感情的・知性的・霊的(スピルチュアル)なファクターに強く作用される。

つまり「ガンが恐い」と思って714Xを受けても、効果が相殺されてしまうのです。

 

帯津医師の発言で、もうひとつ気になることは、

714Xをガンの特効薬と思い込んでいたらしいという点です。

しかしネサーンさんは、714Xがガンに作用するなどとは一言も言っていません。

ネサーンさんが説明することは、

ただ「免疫システムとソマチッドの関係」そして714Xの免疫に対する働きです。

 

それにしても「有名な人」の発言の影響力の大きさを改めて思い知らされました。

ネサーンさんから渡されたビデオを、モーテルでワインを飲みながら見て、

注射の仕方が分かったと合点して、患者に請われるまま714Xを打ってみた。

その結果は「効く人は必ずいる」けれど「特効薬というほどでもない」。

これはある意味で当たり前のことなのに、

帯津医師が「特効薬というほどでもない」と認識したことによって、

患者さんも、サーッと潮が引くように来なくなったといいますから、

医師の気持ちがそのままガン患者さんにも伝わったということでしょう。

 

帯津医師がこの本の中で714Xに関して語っているのは3ページ足らずです。

それも3ページ足らずの言葉で、714Xを切って捨てている感じがします。

だからこそそれを読んだ患者さんは「だまされた」と感じ、

かんかんになって怒ったのでしょう。

 

でも、たった一人の医師のわずかな発言で「だまされた」と思うのではなく、

願わくば『ソマチッドと714Xの真実』も読んでいただきたかったと思いました。

『ソマチッドの真実』によって「ガンとは何か」が分かれば、

それだけでも治癒力がぐーんと高まるはずだからです。

 

帯津医師には2年ほど前にお会いし、お話をしたことがありました。

そのときに『ガン呪縛を解く』もお渡しいたしました。

でも、帯津医師はきっと読んでくれないだろうと思っていました。

なぜなら帯津医師は、現代西洋医学を寸分も疑っていないからです。

 

現代医学をそのまま信じきった上で、その他の治療法を模索しています。

この点に関しては、ありがたいことだと思っています。

しかし帯津病院では抗癌剤などの三大治療がそのまま行われ、

患者さんの話によれば「一般の病院とあまり変わりない」ということでした。

何人もの患者さんからそのことを聞き、

「看板に偽りあり」ではないかと、ぼくはつい思ってしまいました。

 

このように、帯津医師は714Xをとても軽くあしらっています。

なのに、ネサーンさんといえば、その帯津医師に深く敬意を表しています。

その理由は、日本から訪ねてくれた最初の医師だったからでしょう。

 

ガストン・ネサーンご夫妻は、

『ソマチッドと714Xの真実』に寄せてくれたメッセージで次のように書いています。

 

 帯津医師は、日本におけるガストン・ネサーンの研究の進捗に特別に貢献して下さり、

 ガンに対する解決法を見出すべく、

 とりわけ714Xを推奨し、大勢の患者さんのお力になっておられました。

 このような医師の業績が、苦しんでいる人、より正確には

 ガン患者を助けたいという気持ちに突き動かされた日本の方々に、

 その強い意志を表明する道を開いたのでしょう。

 

ご覧のとおりこの両者には、かなりの「温度差」がありますが、

帯津医師に敬意を表すネサーンご夫妻に、ぼくはとても温かいものを感じました。

そしてネサーンご夫妻が、ますます好きになってしまいました〈笑〉。

 

五木寛之・帯津良一の対談集『養生問答』を読んで、

714Xに「偏見」を抱いてしまわれた方もきっと多いにちがいありません。

でも、たった3ページ足らずの帯津医師の言葉で714Xを片付けてしまわず、

もしできたら『ソマチッドと714Xの真実』も読んで考えていただきたいと思います。

そしたらきっと、そこから見えてくるものがあるはずです。

 

稲田芳弘

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