今年も残すところ今日と明日のわずか二日間となりました。
あっという間に過ぎ去った感じがしてしまうこの一年でした。
特に東京から帰ってからの日々は一瞬に過ぎ去ったかのように感じられます。
この一年を振り返ってみてつくづく感じるのは、
なんとかやるべきことを果たし終えたことからくる「小さな安堵感」であり、
今年もまた大切な人を失ってしまった「空虚感、喪失感、無力感」であり、
さらに新しい年に向けての「希望と自己励起と密かな決意」です。
来年はいよいよインパクトの強い激動の年に入っていくにちがいありませんから、
武者震い?するような思いで新年を迎えたいと思っているところです。
さて、「やるべきことを果たし終えた小さな安堵感」と書きましたが、
これは『ソマチッドと714Xの真実』をなんとか出版することができたことでした。
この本は、本当は今年の春先に出版したいと考えて「予約」を受けていたというのに、
いろいろあって、結局かなりずれ込んだかたちでやっと本になったのです。
それはともかく、その時点で、一応はホッと胸をなで下ろしていたのでしたが、
ところが初版が出てまもなく「改訂版」を出さなければならない状況になりました。
そんなわけで、初版(9/17)から2ヶ月後(11/30)に改訂版を出したわけですが、
初版をお買い求めいただいた方にその「追加・変更部分」をお知らせしない限り、
本当の意味で今年の課題をクリアしたとは言えません。
ということで、以下に「改訂版」の「追加・変更部分」をご紹介したいと思います。
★改訂版の序
本書はタイトルどおり、「ソマチッドと714Xの真実」を伝えようとするものである。
ソマチッドも714Xも、カナダ在住の生物学者ガストン.ネサーンが発見・開発したものであり、
『完全なる治癒』(クリストファー・バード著、上野圭一監訳、徳間書店刊)の出版以来、
日本でも徐々に知られてきていた。
しかしソマチッドはあまりにも不思議な微小生命体であるだけに、
多くの研究者がさまざまな推理や憶測を重ねることによって、
逆にソマチッド情報は混沌とし、「ソマチッドの真実」が見えにくくなっていた。
その一方、714Xも『完全なる治癒』によって「ガン完治率75%」と紹介されながら、
日本ではそのような成果が得られていなかったように思う。
クリストファー・バードが記したごとき劇的な完治事例が、残念ながら日本ではあまり見られないのだ。
いったい、なぜなのか。なぜ日本とカナダとではかくも大きな落差が生じているのか。
この疑問は長い間、ぼく自身の胸の内奥で大きくくすぶっていたものだった。
ソマチッドと714Xの真実を知るためには、
その発見・開発者であるガストン・ネサーン氏を直接を訪ねて聞くのがベストである。
そうは思っていたものの、なかなかその機会が得られない。
『完全なる治癒』にはネサーン氏の研究所のアドレスが示されていたから、
その気にさえなればアプローチできたのだったが、
『ガン呪縛を解く』の出版以来急に忙しくなったこともあって、
ぼく自身はその一歩を踏み出すことができなかった。
そんななか、山田バウさんが「ソマチッド基金」を開設してカナダにネサーンを訪ねる旅が企画され、
幸いなことにぼくも土壇場でそれに参加させていただいた。
本書は、いわばそのセミナーの報告書である。
と同時に、セミナーでは語られなかった「ガストン・ネサーン裁判」のことや
「ソマチッドを巡る諸問題」についても紹介させていただいた。
そうして出版から早くも一ヶ月余りが経ったわけであるが、
初版を少部数でスタートしたこともあって「2刷り」の必要性が目の前に迫ってきた。
これは最初から企図していたことでもあり、2刷りでは校正ミスを訂正したり多少の加筆をしたり、
「ソマチッド基金」のリストから漏れた方々の氏名を追加記載したいと考えていた。
ところがこの一ヶ月余りの間に、予期しなかったさまざまな問題が飛び込んできたために、
「2刷り」というよりは「改訂版」として再印刷することにした。
「さまざまな問題」の一つには、「ガストン・ネサン」の表記の問題もあった。
初版では『完全なる治癒』の表記をそのまま踏襲して「ガストン・ネサン」としたのであったが、
初版をお読みになった読者の中から、
「フランス語の語感からすると〈ネサーン〉がふさわしいのではないか」という声が届いた。
以来「ネサンか、ネサーンか」に関して関係者一同、
さらにはフランス語に詳しい方々やフランス語翻訳家たちをも含めて議論を進めてきた結果、
今後は「ネサーン」に統一しようということになったようなしだいである。
表記の問題は本当に難しいと思う。
かつて「リーガン大統領」として広まっていた表記が、
あるときから「レーガン大統領」に修正されて定着したりで、
とにかく人名をカタカナで表記するのはやっかいな問題である。
しかも最初の表記がそのまま定着してしまったりするから、
「ちょっとおかしい」という声が届いたときこそが「表記の再考時期」といえるのかもしれない。
そんなこともあって、関係者一同で「ネサンか、ネサーンか」の議論が始まった。
そんななか、大学で「音声学」を専攻し、音韻体系が異なる日本人にフランス語の発音を
いかにして習得させるかを研究したという翻訳家の藤野薫さんから、以下のようなメッセージが届いた。
○○さんが「ネサーン」という表記を変だと感じられる訳は理解できます。
多分それはご本人がフランス語の音韻体系、音声体系になじんでおられるため、
「ネサン」というカナ表記をご覧になっても、自然にフランス語流の音が頭の中で鳴っているのでしょう。
だから「ネサン」でよいと感じておられるものと存じます。
しかし、外国語のカナ表記に苦労をしてきた人間としての立場から言うと、
「ネサン」は「まずいなー」と思ってしまうのです。
なぜなら一般の日本人が、いきなり「ネサン」という表記に触れたら、
「資産」と同じく第一音節にアクセントを置いて、「ネサン」と発音するからです。
フランス語は英語やドイツ語などと異なり、特定の音節にストレスを置く言語ではありません。
英語(特に米語)では、アクセントのある音節ははっきり発音されますが、
それ以外の音節は弱く、あいまいで、短めに発音されます。
これに対してフランス語では、各音節が同じピッチで、平坦に全母音が明瞭に発音されねばなりません。
音節数の多い長い単語、あるいはフレーズについても、
特に最後の音節がはっきりと、高めに発音される傾向があります
(Naessensの第二音節は鼻母音ですが、もとよりこれをカナで表現することはできません)。
説明に苦労しますが、
例えば日本語の「誤算」なら(「資産」とは異なり)「ゴ・サン」と平坦に発音されます。
「ネ・サン」も「誤算」と同じ抑揚で発音すれば相当近似したものとなります。
(関西で「おやじ」をいうときの)「おっさん」のように後ろの音節に力点がある発音ならなお近似すると思います。
そこで意図的に長音符(音引〔おんびき〕といいます)を入れるわけです。
これにより、自然に両音節が同じピッチで発音され、
どちらかというと最後の音節に力点が(ひとりでに)移ることになるからです。
フランス語らしくなります。前にも申しましたが、Saint-Saensを「サン=サーンス」とするのと同じ処置です。
「サン=サーンス」の名が出てきたことで、ぼく自身はすっかり合点してしまった。
というのも、サン=サーンスは、中学時代の音楽部でその『動物の謝肉祭』から
「白鳥」と「終曲」を演奏したこともある大好きな作曲家の一人だったから、
以来、サン=サーンスと聞くと、単純にもすぐにフランス的な香りを感じとっていたからである。
なるほど、ネサンは「サーンス」のような感覚で発音するのか。
藤野さんが引き合いに出した「サン=サーンス」の表記事例に、ぼくはごく自然にすんなりと合点してしまった。
その後もさまざまな意見や提案が飛び交ったものの、結局は「ネサーン」で行こうということに決着した。
『完全なる治癒』以来「ネサン」としてその名がすっかり定着してしまっていた日本ではあったが、
本書でまず「ネサーン」と表記し直すことにより、
徐々に「ガストン・ネサーン」の表記を日本社会に広げていこうということになったのである。
となれば、単純な「2刷り」で済ますわけにはいかず、表記変更の理由も書いて「改訂版」としたほうがいいだろう。
本当は「改訂版」では、
第2回目(2009年6月)の「ソマチッドセミナー」に参加したみなさんの原稿も新たに添えて出版したい
と思っていたのだったが、時間的な問題もあり、「ネサン」を「ネサーン」に修正した改訂版と相成った。
出版後に飛び込んできたもう一つの問題は「ソマチッドビジネス」に関することだった。
本書ではガストン・ネサーンのソマチッド理論を簡単に紹介していたが、
それだけではどうやら頭の混乱は収まらなかったらしい。
そんなわけで「どのソマチッド商品がお勧めか」といった質問がぼくのところに相次いだのである。
こうした誤解は「ソマチッドを摂取することが元気の元」という考えから発生しているようだが、
ネサーンのソマチッド理論は免疫機構とソマチッドとの関係性を明らかにしたもので、
ソマチッドを外から補給することついては全く触れていない。
これについては第6章で新たに加筆させていただいたが、
その理由は、食品のすべて、それこそ土にも石の粉にもすべてソマチッドが含まれているからである。
(つづく)
稲田芳弘


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