ガン!その愛の進化とスピリット〜連載その九

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稲田陽子


第一章 私の「ミレニアムの奇跡」
〜潜在性膵臓ガン宣告?とホメオパシー

その九

 私の「習慣性便秘症」も、原因不明とされた「浮腫」から始まる消化機能の低下もその原因の一つだと思われるが、それが、腸閉塞まがいのものまでにまで発展すれば、医者は、この症状からまず胃腸の検査を勧めるのが常識というものだろう。それでも、ラチがあかないとなると、今度は、他の臓器の検査ということになるのが常套である。

 ところが、私が受けた「虹彩診断」というのは、そんな面倒なことは何もなく、特殊な器械で目の虹彩に出ている文様から病気などを診断する手法である。ヨーロッパでの歴史は古く、1959年にドイツのR. Schnabelが「虹彩診断学」の書籍編纂で、ロンドンアカデミー賞を受賞しているという。17世紀の中頃に「虹彩診断」の萌芽がみられ、それは、医師J. Peczliの研究で一気に活気づき、19世紀から20世紀中頃にもなると、多くの学者が輩出することになった。しかも、「虹彩診断学」というプログラムが、一部の医科大学に採用されたり、医師のセミナーも盛んに行われるようにもなったそうだ。

 1950年代には、それまでの理論虹彩学からより実践的な臨床虹彩学に進展し、ドイツを中心にヨーロッパ、アメリカ、ロシア、イタリア、アルゼンチン、カナダなどに専門の学校や虹彩学研究機関などが創られて、活発な研究が行われている。

 とくにドイツのR. Schnabelは、病気の進行から完治までの虹彩の変化について多くの貴重な臨床研究の成果を残しており、虹彩の色素(90種類)、虹彩繊維質構造(60種類)、虹彩にできる小窩(30種類)、瞳孔周辺色素(28種類)、虹彩外郭のリング文様(14種類)の変容観察などをもとに診断した。分かりやすく言うと、この虹彩の変化を観察すれば、病気の進行具合や完治の診断ができるということである。それは、症状がそのまま虹彩の文様に現れ、完治すれば、その文様が消えてしまうからである。

 ガンなどの診断も容易で、とくに潜在性のものは、予防的に知ることができるだけに、非常に価値のあるものと言える。

 私が出会ったその「医師」は、ドイツの虹彩学の権威に学び、特殊な器械を携えて、何と地元ではテレビ出演もしていたある有名な霊能者のサポートで札幌で講演会を開き、診断、治療を行ったのだった。

 「医師」は、虹彩診断とホメオパシー治療を組み合わせており、これは、当時の時代の精神には理解されがたい面もあり、インチキと見る人々もいたのは事実だった。

 しかし、私は、理にかなった講演会内容と診断法、治療法に共感を覚え、自然治癒力の恩恵を山ほど受けることになった。私が虹彩診断という方法やホメオパシー治療にも興味を抱くと、「医師」は、アメリカから私に科学雑誌に掲載されているある研究者の論文を送ってくれたりもしたものだった。

 私が受け取った「虹彩診断」は、虹彩に縦の黒い線が突き抜けてしまい、リングの文様まで出ている状態で、膵臓の膵頭部に浸潤性のガンがあり、それが周辺の臓器に浸潤していっているという。「医師」は、「この同じ文様の出た人を知っているが、彼は、この診断法を信用せずに、半年後に膵臓ガンになり、亡くなった」というのだ。「あなたのは消化酵素も出ていない。たいへん重篤な状態なので、すぐにホメオパシーの治療をするように!いつガンが発症してもおかしくない虹彩だ」と、真剣に話をする。

 先にも書いているが、治療費が不適切に高額であったため、私は思わず躊躇するが、夫は、一も二もなく「すぐに治療するように」と私に強く勧めた。

 この「潜在性膵臓ガン宣告」は、私にはやはりショックなものだった。いくら潜在性であっても、ガン宣告と変わらない。家に戻り、家庭の医学書などを見れば、膵ガンは、発見がむずかしく、分かったときには、手遅れの状態になっており、非常にたちの悪いガンだということが書かれている。背中の痛みなどの症状も、ことによると、潜在する膵ガンの症状ではなかったのだろうかと、思い当たり、いつもになくしんみりとしてしまうのである。

つづく


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